サッチモの愛称で知られるルイ・アームストロングは、
天才トランペット奏者としてジャズの枠にとどまらない活躍をしたミュージシャンです。
今なら癒し系と言われるであろう人懐っこいチャーミングな風貌と、
こぶしの効いた独特なしわがれた声は、世代を超えて人々を魅了しました。
1964年2月から3か月間、
全米ヒットチャートのNo.1を連続で独占するという、
空前絶後の記録を続けていたビートルズ。
誰もがビートルズの勢いはしばらく続くであろうと思っていた矢先、
その記録を阻止したのがルイ・アームストロングの代表作、
今ではスタンダードナンバーとなった「ハロー・ドーリー!」でした。
その時ルイ・アームストロング63歳。
この快挙に全米が驚愕したと言います。
そんなサッチモことルイ・アームストロングを私が初めて知ったのは、
ビートルズの記録を阻止したからではなく、
実は「ハロー・ドーリー!」でもなければ、
「この素晴らしき世界 (What a Wonderful World)」といった、
代表的な世界的なメガヒット曲ではなく、
民放のテレビ洋画劇場でやっていた「上流社会」というアメリカ映画でした。
ビング・クロスビーやフランク・シナトラ、おまけにグレイス・ケリーまで出演の、
何とも豪華なミュージカルなのですが、
その中でサッチモはサッチモそのまま、つまりルイ・アームストロング本人役として出演し、
主題歌"High Society Calypso"を歌っていたのです。
ちなみに"High Society Calypso"はコチラです。
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そしてその後「ハロー・ドーリー!」や、
「この素晴らしき世界 (What a Wonderful World)」などの代表曲を始め、
いろんな楽曲を知っていくようになったという訳です。
でもって、なぜサッチモなのかというと、
書店で週刊新潮を読んでいたら、
サッチモ来日コンサートの写真記事が掲載されていたからです。
その記事の中に、かのマイルス・デイヴィスが、
「アームストロングは喋りまでジャズになっている」と称賛していたとあり、
せっかくなので書きとどめておこうと思った次第でございます。
「ハロー・ドーリー!」
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「この素晴らしき世界 (What a Wonderful World)」
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